多くのカヤンバは徹夜で開催されるのであるが、リストに上げた他の特別な目的をもつカヤンバに対して、単に病気治療の過程で憑依霊に対して開催を約束したカヤンバ1を、ここでは特にこの名称で呼ぶことにする。 病気を引き起こしている憑依霊の要求が、とりわけ自分のためにカヤンバを開催することである場合がある。その要求内容は占い2で明かされるが、多くの場合、念のために「憑依霊を見るカヤンバ」で実際に患者にその憑依霊が憑いているかどうかを確認し、その際に、その霊の要求も確認することになる。大規模なカヤンバ開催が要求の内容である場合、それを約束し、その結果病気が収まった場合には、できるだけ早い機会にその約束を果たす必要がある。しかし、たいていの場合、患者家族の金銭的な余裕やその他で約束の履行は遅れがちになる。憑依霊は再び患者を病気にすることでその履行を迫る。その都度、施術師は事情を説明し、待ってくれるよう唱えてその場を凌ぐこともできるのだが、患者の方でもできるだけ早く約束を果たしたいという思いもある。資金に余裕がある場合は、健康そのもののムエレ(muwele3)に対して、徹夜の賑やかなカヤンバが開催されることもある。