1989年、2年ぶりにフィールドを訪れた私を待っていたのは、親しくしていた老人カリンボさんの急な発病であった。そこで私は憑依と妖術の二つの語り口のあいだで訳も分からず右往左往するばかり。カリンボの妻メバカリの語りによって、すこしずつ理解の糸が解れてきたのであった。 この文章は帰国後すぐ、試みに書き始めその後放置していたもの。今読むとまるで別人が書いているみたいな気がする。(originally in 1990)