キドゥルマと神秘的制裁
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上記「妻を引き抜く方法(補充版)」のさらなる補論。タブーに関する人類学理論のありふれたイディオムのひとつである「神秘的制裁」という概念を批判することからはじめて、「自然の秩序」/「社会的な約束事の秩序」という二項対立的な図式を無効化してしまうような、比喩的な語り口によって構成された秩序という概念を提示する。
(Oct. 28, 1997. last updated on Nov. 30, 1997)
秩序と災厄:ドゥルマの屋敷における順序とその乱れ
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今まで「違犯と不幸」と言うタイトルでここにあったもの。規則の違反と不幸との結び付きの論理が、現実の出来事の展開の中でどのように用いられているかを、秩序と不確定性の問題を焦点に据えて考察を進める。ドゥルマにおける屋敷の秩序をめぐるさまざまな語り口の紹介をかねる。儀礼的規則の構成的規則としての側面、すなわち根拠の問いを 遮断する能力が、逆に絶え間ない変化を動機づけているというパラドックスが明らかにされる。このコーナーで一番古い論文。出版に向けて最終的に手を加えたものに更新。字句の訂正(「呪」と言う言葉の消去)が主な変更点。
(originally March 20, 1995; last updated on July 7, 1998)
屋敷の壊し方(1):まぜこぜにする
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以前(1988)書いたドゥルマのインセストタブー風の概念についての論文の大幅改訂版。治療儀礼の記述を事例をあげて具体的にすると同時に、1988 の論文では無視していたパターンからはずれる見解に正当な位置づけを与える。また「妻を引き抜く方法」などで展開された考え方で整理し直す。
(April 18, 1998; last updated April 21, 1998)
屋敷の壊し方(2):追い越しと後戻り
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これも過去の再生。すぐ上においてある 1995 年完成の「違犯と不幸」の中から屋敷内部の秩序付けと、その狂いから来る災いについて紹介した部分を、より詳しく、ドゥルマの人々の語りを引用しつつ解説したもの。
(July 1st, 1998; last updated July 1st, 1998)